コケの森を歩いてみませんか!

八ヶ岳にはいくつかの山があり、その山自体に登ることが最大の楽しみです。でも一度でも八ヶ岳に登ったことのある方は、コケがきれいな山だとお気づきになったと思います。
実は八ヶ岳はコケの宝庫なのです。日本国内に約1800種あるといわれているコケですが、そのうちの480種ほどが八ヶ岳にあるのです。 シラビソを中心とする針葉樹の森とその樹林帯下に広がるコケの世界。コケを見るために訪れることも八ヶ岳の楽しみ方の一つでもあります。今シーズンはコケを見ながらトレッキングを楽しんでみませんか。

八ヶ岳のコケの森

山頂までのぼらなくても、八ヶ岳を楽しむことはできます。例えば、白駒池周辺。原生林や一面コケが広がる様子はいかにも八ヶ岳らしい景色です。コケは種類が多く、さわってみるとフカフカした感じがよくわかります。 こんな中をのんびりと歩くのがおすすめです。

■日本の貴重なコケの森

コケが広がる樹林帯

樹林帯下にはコケが広がる。

日本蘚苔類学会では国内で貴重なコケがある場所や多くの種類があるエリアを「日本の貴重なコケの森」として選定していますが、八ヶ岳では白駒池周辺がその貴重な森に選ばれています。
美しさと規模では国内有数のコケの森です。

■アクセスの良さ
メルヘン街道(国道299号)から一歩森の中へ入ると、そこはもうコケが広がります。車で標高2,000mを越えるところまで来て、一歩森に入ればコケむす世界という場所は、それほど多くはないと思います。 観光ツアーのコースにもなっていますが、たいていは白駒池まで歩くだけです。せっかく遠くからいらっしゃるのであれば、コケの森に一日どっぷりつかってみませんか。

■コケに癒される

コケ玉や盆栽はかわいく癒し効果もあり、好きな方も多いと思います。八ヶ岳のコケの森は自分がコケの中に飛び込んでしまうイメージなので、コケ玉や盆栽とは違った不思議な感覚かと思います。 良く言えばずっとコケの中にいることができる、少し悪く言えば代わり映えのしない景色ですが、きっと癒されること間違いなしです。

ふかふかのコケ

いろいろなコケがびっしり。ぜひさわって感触を確かめてみよう!

楽しみ方

■時期

コケ自体は年中ありますので、雪で覆われていない6月~11月初旬であればいつでもコケを見ることはできます。コケがきれいなのは雨の時や雨の後。コケはきれいな色でいきいきしています。 登山にはあいにくですが、雨の多い梅雨の時期は森はしっとりした感じでコケも森もきれいです。

■素朴な疑問

一緒にコケの森を歩いて確かめてみませんか?

■おすすめトレッキングコース

私のおすすめのコケがきれいな場所は白駒池周辺、白駒池~にゅう、白駒池~高見石、麦草峠~高見石、高見石~中山。この箇所を通ってあとは展望のよいところを組み合わせると楽しめるコースになります。 コケの森を歩くことを目的にしたトレッキングは八ヶ岳ならではです。

高見石(半日)

短いコースなのでコケをじっくり見て歩きたい方には最適。高見石は展望台となっていて白駒池を見下ろすことができます。コケと展望、北八ヶ岳のよさが凝縮されたコースです。時間があれば白駒池を一周するとさらに楽しめます。

高見石のコケ

霧がかかる樹林帯。こんな景色もまたいいのです。

八ヶ岳高見石の登山プラン

にゅう(日帰り)

コケの森とにゅう山頂の岩峰との対比が魅力。
日帰りでコケを見ながらのんびりトレッキングするには最適の山。初心者の方にもちょうどいいコースです。白樺尾根分岐から上はコメツガ林が広がるのも特徴。
高見石同様、山頂からは白駒池を眺めることができます。北八ヶ岳の中では珍しく富士山を見ることができる山です。

にゅう登山道沿いのコケ

にゅうへの登山道のまわりにはコケがいっぱい。

八ヶ岳にゅうの登山プラン

にゅう~中山~高見石(日帰り)

少し長いコースなので、朝早く出発できる方におすすめ。樹林帯下ではずっとコケが楽しめ、にゅう、中山展望台、高見石とそれぞれ違った展望を楽しむことができます。

にゅう山頂から見る白駒池

にゅう山頂からの展望。白駒池周辺のは広大な森となっています。この樹林帯の下にコケが広がります。

にゅう~天狗岳(1泊2日)

東天狗岳と西天狗

すりばち池と東天狗、西天狗。

コケの森と森林限界を越える山の両方を楽しむことができます。北八ヶ岳の魅力が満載のコースです。

八ヶ岳天狗岳・にゅうの登山プラン
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