晩秋から初冬の八ヶ岳
山の上では紅葉も終わり気温がぐんと低くなってきました。標高の高い山では雪が降り始め、すにで白く雪化粧している山もあります。
私は個人的に10月下旬~12月上旬頃の八ヶ岳を晩秋~初冬と位置付けていますが、この時期の魅力について触れてみたいと思います。
晩秋~初冬の八ヶ岳の楽しみ方
八ヶ岳ではすでに10/19に初冠雪がありました。標高の高いところでは氷点下になる日も増えてきています。寒くなったら標高の高い山には登らないという方もいらっしゃるかもしれませんが、この時期ならではの魅力もあります。
この時期の登山は注意する点もありますが、夏から秋の八ヶ岳を楽しんだ方には別の魅力を発見できる季節かもしれません。この時期の八ヶ岳の見どころをご紹介します。
うっすら雪景色
12月中旬頃になると積雪も増え、八ヶ岳は真白になります。その後冬の間はずっと真白な八ヶ岳を見ることができます。それはそれできれいなのですが、八ヶ岳の麓から八ヶ岳を眺めている私としては、うっすらと積もった状態を見ることができるこの季節が好きです。
降ったりとけたりを繰り返しますのでいつでも見ることができるわけではないですが、いよいよ冬シーズンが始まるなぁとわくわくする時期でもあります。
こんなうっすらと白くなった八ヶ岳を麓から見たり、実際に登って見てみませんか。




静かな山歩きを楽しむ
紅葉が終わってから本格的な雪山シーズンが始まるまでの間、八ヶ岳は一年も最も登山者が少なくなる時期です。
葉が落ちた木々など少し殺風景や景色に加え、雪が少ないため本格的な雪山でもないという中途半端さがあり、気温は低く寒さに身にしみるというところが登る人を少なくさせている理由かと思います。
そのため普段は混みあう登山道や山小屋も比較的すいていて、静かな山を楽しめるのがこの時期なのです。


雪山チャレンジへの確認、準備期間
今年こそは雪山にチャレンジしたいという方も多いと思いますが、服装や装備はどのくらいのものを用意すれば十分なのか難しいところです。寒さに対する感覚も個人差があり、一言でこれでいいというのは言えません。
八ヶ岳は北アルプスなどの山域に比べ雪の量は多くありませんが、気温の低さと風の強さには注意する必要があります。冬はずっと-20度~-10度ぐらいの日が続きますし、雪山初心者向きといわる北横岳であっても山頂では猛烈な風が吹いていることもあります。
ご自分の装備が雪山で通用するのかどうか、服装はどの程度のものがよいかを、気温、風が冬ほど厳しくないこの時期に確認することはいいことだと思います。行ってみることでわかることが多々あります。自信を持って雪山に出かけられるよう準備してみませんか。

晩秋~初冬の八ヶ岳登山の注意点
■冬の服装、装備が必要です
平地ではまだ秋かもしれませんが山の上はもう冬です。天気がよく日差しがあれば暖かく感じる日もありますが、寒さ、雪に対応できる服装、装備を準備してください。
■山小屋の営業期間にご注意ください
八ヶ岳の山小屋は通年営業のところも多いですが、通年営業しない山小屋の多くはは11月初め頃に営業を終了します。宿泊はもちろん、山小屋への立ち寄り(昼食等)、トイレの利用可否など事前にご確認ください。
■登山口へのアクセスの制限等
・雪による道路の通行止め
国道299号(メルヘン街道)、蓼科スカイライン(夢の平林道含む)、観音平下久保線、天女山公園線などの道路が11月中旬頃から冬季閉鎖となるため、無積雪期のような登山ができなくなります。
・駐車場
無人で利用者が少ない駐車場は積雪で駐車スペースが狭くなったり、なくなることがあるので注意が必要です。
・バスダイヤの変更
アルピコバスは10/26から秋冬ダイヤでの運行に切り替わっています。さらに12月に冬ダイヤへと変わる路線もあります。平日の運行がなくなる路線もありますのでご注意ください。稲子湯へのバス(小海町営路線バス)も12月から稲子湯まで入らなくなります。
・ロープウェイの運休
北八ヶ岳ロープウェイは11/24~12/17の間点検運休期間です。それに伴い、北横岳ヒュッテ、縞枯山荘もその間休みとなります。その他、白駒池周辺の山小屋についても営業日についてはご確認いただいた方がいいです。
晩秋~初冬の八ヶ岳 おすすめの山
雪山の経験がなくても比較的安全に登ることができる山です。ただし、雪や低温に対応できる万全の装備・服装を準備していただき、最初は経験者の方と同行してください。
北横岳(日帰り)

北横岳南峰 山頂直下の登り。
この時期でも安心して登ることができます。11月下旬~12月中旬は北八ヶ岳ロープウェイが点検運休となります。運行期間にご注意ください。
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