にゅう(八ヶ岳)
にゅうの魅力
八ヶ岳に「にゅう」という山があります。カタカナで表記されることもあります。
私は八ヶ岳に登り始めた頃、このひらがなの「にゅう」という名前の響きにとても興味を持ち、登りたくなったことを思い出します。
でも、このにゅうという山は八ヶ岳の中では意外と知られていないかもしれません。八ヶ岳の中では赤岳周辺の山や、北八ヶ岳では天狗岳や北横岳といった山に登りたいという方が多く、にゅうへは八ヶ岳に何度か訪れた方が登ることが多いのではと思います。
八ヶ岳の主稜線から少しはずれていることがその理由の一つだと考えています。
にゅうは白駒池から往復するコースが短時間で登ることができるので人気です。シラビソやコメツガといった八ヶ岳を代表する針葉樹の樹林帯やその林床に広がるコケが見どころです。
にゅうは山頂部が岩峰になっていてすばらしい展望が楽しめます。森の中にぽっかり浮かぶように見える白駒池や茶臼山や縞枯山の展望、佐久側がくずれ少し荒々しい感じに見える天狗岳や硫黄岳の爆裂火口などなど。
そして展望という面における最大の特徴は富士山が見えることです。北八ヶ岳の多くの山は天狗岳や南八ヶ岳に富士山が隠れ見ることができないのです。そういう意味では、主稜線から少しはずれていることが幸いしていますね。
おすすめコース
①白駒池からにゅうを往復するコース
白駒池駐車場・・(0'15)・・白駒池・・(1'25)・・にゅう・・(1'05)・・白駒池・・(0'10)・・白駒池駐車場
(コースタイム 2'55)
日帰りで気軽ににゅうに登ることができるコースです。このコースはずっと樹林帯の中を歩きコケを見ることができ、北八ヶ岳らしさを実感することができます。初心者の方でも安心して楽しめます。
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②高見石、中山、にゅうをぐるっとまわるコース
白駒池駐車場・・(0'15)・・白駒池・・(0'40)・・高見石・・(1'30)・・中山
・・(1'00)・・にゅう・・(1'05)・・白駒池・・(0'10)・・白駒池駐車場
(コースタイム 4'40)
少し長いコースですが、高見石、中山展望台、にゅうでそれぞれ展望を楽しむことができます。
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にゅうコース紹介

白駒池駐車場から幅の広い遊歩道を進むとすぐに白駒池です。ここまでは一般の観光客の方も多くにぎわいます。

白駒池からにゅうへの登山道を少しすすむと白駒湿原に出ます。小さな湿原ですが、ぽっかりと空間が広がります。

登山道周辺には一面コケが広がります。

登山道には木の根がいっぱいです。足をひっかけないように注意して登りましょう。

にゅうの山頂。山頂直下まではずっと樹林帯ですが、山頂はこのような岩峰です。

白駒池と茶臼山方面の眺め。

ここから見る天狗岳は斜面がくずれてそそり立つ感じで迫力があります。

雲海の時はこのような感じに見えます。奥に見えるのは金峰山です。