横岳(八ヶ岳)
横岳の魅力
横岳(2,829m)は南八ヶ岳の硫黄岳と赤岳の間に位置し、南八ヶ岳の中心部の一角にある山です。
横岳は名の通り横に長い山で、山頂である奥の院をはじめ、三叉峰、石尊峰、鉾岳、日ノ岳などのいくつかの岩峰が連続します。はしごや鎖場、険しい岩場など注意を要する箇所がありますが、南八ヶ岳らしい荒々しい岩稜の雰囲気を楽しむことができます。
岩稜の山、森林限界を越える展望が楽しめる山である一方で、八ヶ岳随一の花の山としても知られています。代表的な花は八ヶ岳の稜線分で雪解け後一番に咲くツクモグサ、国内では北海道と白馬岳、八ヶ岳のみに分布するウルップソウです。
初夏~夏の横岳はいろいろな花が迎えてくれることでしょうか。お花好きにははずせない山です。
阿弥陀岳から見る横岳。その他、赤岳鉱泉や行者小屋から見ると横岳の横長な感じがよくわかります。
おすすめコース
横岳のみ登るということでしたら杣添尾根から直接横岳に登ることができますが、八ヶ岳中心部の稜線歩きや高山植物を存分に楽しんでいただくには硫黄岳~横岳、硫黄岳~赤岳の縦走がおすすめです。
【1日目】
美濃戸口・・(3'00)・・赤岳鉱泉・・(1'50)・・赤岩の頭・・(0'20)・・硫黄岳・・(0'15)・・硫黄岳山荘
(コースタイム 5'25)
【2日目】
硫黄岳山荘・・(0'50)・・横岳・・(0'50)・・地蔵の頭・・(1'05)・・行者小屋・・(2'30)・・美濃戸口
(コースタイム 5'15)
横岳、硫黄岳付近は山小屋も多いためいろいろな行程を組むことができます。遠方からいらっしゃる方で1日目はあまり行動時間を取ることができない場合は稜線の手前(赤岳鉱泉や行者小屋)で宿泊すると無理なく行動できます。
稜線上の小屋への宿泊を考える場合は、逆コースで赤岳展望荘に宿泊してもよいと思います。時間や体力に余裕があれば赤岳もコースに加えることができます。
横岳コース紹介
ここでは硫黄岳~地蔵の頭までの様子をご紹介します。
硫黄岳山頂から見る横岳へと続く縦走路。奥は赤岳。
硫黄岳山荘へは広いゆったりした稜線を下っていきます。
台座の頭への登り。
台座の頭付近から見る横岳山頂。
横岳山頂手前には厳しい岩場があります。
横岳山頂から見る硫黄岳。手前は台座の頭。
横岳山頂から見る赤岳へと続く稜線。
日ノ岳の急斜面。
地蔵の頭付近から横岳を振り返る。
【参考】ツクモグサ。
【参考】ウルップソウ。
【参考】タイミングがあえば一面のコマクサに出会うことができます。