登山初心者の方の部屋
登山の季節について
地域や山域により差はありますが、それぞれの季節にあった山を選ぶことが楽しむことの第一歩ではないでしょうか。少し慣れてくればオールシーズン山を楽しむことができます。
春の山(3月~5月)
標高の低い残雪がない山を選びましょう。春の訪れとともにいろいろな花が咲きだし、5月には新緑がきれいなシーズンとなります。標高の高い山は5月に入れば晴れればポカポカ陽気ですが、 荒れれば冬山に逆戻りですので注意が必要です。
守屋山は4月にはザゼンソウ、5月にはスミレなどの花を楽しむことができます。霧訪山もおすすめです。
初夏~夏の山(6月~8月)
梅雨が明けて太平洋高気圧が張り出すと安定した天気が続くようになり、北アルプスなど3,000m級の山は夏山のベストシーズンとなります。また、高原などでも花が見頃となり、手軽にハイキングを するだけでも十分楽しむことができます。この時期の標高の低い山は、風がなくムシっとした中を登ることになり体力が消耗します。できれば夏は涼しさが感じられる山を選んでみてはいかがでしょうか。
- 八ヶ岳もこの時期が最適な季節となります。6月に入ると高山植物が咲き始め、9月の初めまでいろいろな花を見ることができます。ただし、稜線近くの樹林帯では6月初め頃まで残雪があるため注意が必要です。
- 入笠山、霧ヶ峰(車山、八島ヶ原湿原、車山湿原、 踊場湿原、山彦谷南の耳~ゼブラ山)、乗鞍高原、八方尾根などで花を見ながらの散策するのも楽しいものです。
秋の山(9月~11月)
標高の高い山では9月に入ると紅葉が始まり、気温がぐんと下がってきます。しっかりした防寒具の用意が必要です。 秋晴れのすっきりした天気の日も多く、展望のよい山を選ぶとよいのではないかと思います。標高の高い山では降雪を頭に入れておく必要があります。
北八ヶ岳、茅ヶ岳、飯盛山
冬の山(12月~2月)
冬でも雪が少ない地域では、標高の低い山を中心に登ることができます。山の南側斜面を歩くようなコースが向いていて、天気がよければ陽だまりハイクを楽しむことができます。
ただし、降雪後など雪が凍っているところがあります(特に山の北斜面など)ので注意が必要です。
雪のない時期の登山を何度か経験された方は、多少雪の積もった山を歩いてみたり、もう少し雪のあるところでスノーシューに挑戦してみるのもよいと思います。いずれも経験者に同行してもらって楽しみましょう。
- 中央線沿線の低山は雪も少なく冬山ハイクが楽しめます(高尾山~陣馬山、扇山など)。
- もう少し雪のある山に行ってみたいという方は大菩薩嶺、入笠山、北八ヶ岳(縞枯山・茶臼山)はいかがでしょうか。
- 入笠山や霧ヶ峰(車山、車山湿原、八島ヶ原湿原)では手軽にスノーシューを楽しむことができます。スノーシューについての説明はこちら【スノーシューの楽しみ方】をご覧ください。
【冬の八ヶ岳について】
八ヶ岳は雪山の入門コースといわれます。冬でもアプローチがよく、通年営業の山小屋も多くあります。特に、ピラタスロープウェイを利用すれば山頂駅に降り立つとそこは2,200mを超える世界で、
そこからいとも簡単に山に入っていくことができ日帰り登山も可能です。天気が良ければ素敵な雪山を堪能できます。
ただし、入門コースの山とはいえ油断は禁物です。稜線では昼間でも-20度ぐらいまで下がる日もあり、風の強さによってさらに体感温度は下がります。雪が降れば視界が悪く、ルートもわかりにくくなることもあります。
しっかりした装備と経験者の同行が必要です。
八ヶ岳は比較的雪も少なく冬でも割と晴れる日が多いのが特徴です。冬型の気圧配置で北アルプスや上信越の山が雪が続いている時でも八ヶ岳は晴れていることがあります。 冬の八ヶ岳で気をつけなければならないのは太平洋側を低気圧が通過(南岸低気圧)する天気の時です。2月から3月にかけて関東や太平洋側は雨という時、八ヶ岳ではまとまった雪が降り大荒れの天気になることがあります。 しっかりした天候の判断と登山を中止にするなどの決断も必要です。